「日本の銀行金利は0.01%、海外の銀行は2%以上」――こう聞くと、
「だったら日本の銀行に預けるより、海外の銀行に預けた方が得なんじゃない?」と思いますよね😅
確かに数字だけを比べると、外国の銀行に預けた方が魅力的に見えます。しかし実際には、外貨建て預金には見落としがちなリスクが潜んでいるんです。今回はその仕組みと注意点について分かりやすく解説します!
外貨建て預金が人気の理由
まずは「なぜ外貨建て預金が人気なのか?」を整理してみましょう。
- 日本の金利は超低水準
日本の銀行に100万円を預けても、年間でもらえる利息はわずか数百円程度。 - 海外は高金利
国によっては年2〜6%の金利がつく銀行もあり、同じ100万円でも数万円の利息がもらえることがあります。
この差を見ると「日本より海外の方が圧倒的にお得!」と感じるのも無理はありません。
日本と海外の金利を比較すると?
分かりやすいように、100万円を1年間預けた場合のシミュレーションを表にしてみました。
預金先 | 金利 | 1年間の利息(100万円預けた場合) |
---|---|---|
日本の銀行 | 0.01% | 約100円 |
アメリカの銀行 | 2% | 約20,000円 |
新興国の銀行 | 6% | 約60,000円 |
こうして比べると「海外の方が圧倒的にお得!」と思ってしまいますよね😲
金利が高い国には理由がある
しかし金利が高いのには裏側があります。
日本は優良企業が多く、返済リスクが低いため、銀行も安心して低金利で貸し出せます。
一方、新興国では「返せるか分からない企業」も多く、銀行は貸し倒れリスクを補うために高い金利を設定します。つまり、金利が高いのは「経済的に安定していない証拠」でもあるんです💧
外貨建て預金が危険視される理由
では、具体的にどんなリスクがあるのでしょうか。
① 為替リスク
外貨建て預金は「為替相場」の影響を受けます。
たとえば1ドル=100円のときに1万ドルを預けても、もし円高で1ドル=90円になったら、円に戻したときに90万円になってしまいます。利息で増えた分が、為替の変動であっという間に消えてしまうこともあるのです。
② 新興国リスク
新興国の銀行は「預金封鎖(強制的に引き出せなくなる)」のリスクも存在します。実際にアルゼンチンやトルコでは、経済危機に伴い預金封鎖が実施された事例もあります。現地の人は「給料が入ったらすぐ下ろさないと危険」と言うほど、銀行への信頼が薄いのが現実です。
③ 政治・流動性リスク
その国の政治不安や金融政策によって、突然ルールが変わることもあります。また、外貨を円に換金したいときにすぐに引き出せない「流動性リスク」も無視できません。
見落としがちな「日本の銀行経由」のコスト
ここでもう一つ重要な点があります。
「海外の銀行に預ければ高金利が得られる」と考えて、日本の銀行経由で外貨預金をするケースです。
一見すると便利そうですが、ここには為替手数料という落とし穴があります。
日本の銀行で円を外貨に両替するとき、1ドルあたり数円の手数料が取られます。たとえば1ドル=100円のときに実際には「買うときは103円、売るときは97円」といったレートを提示されるのです。
つまり両替した瞬間に3%の損をしている計算になります😱
100万円を外貨に替えたら、手数料だけで3万円が消えることもあるんです。
この「為替コスト」は、どれだけ利息が高くても簡単には取り戻せません。短期間で解約してしまえば、むしろ元本割れして終わるリスクが高いのです。
短期的な利息に惑わされないことが大切
外貨建て預金の広告を見ると「高金利でお得!」とアピールされますが、実際には
- 為替の変動で元本割れする可能性
- 預金封鎖や政治リスク
- 日本の銀行経由だと高い為替手数料を取られる
という複数のリスクを抱えています。
もちろん、リスクを理解したうえで分散投資の一部として利用するのはアリです。ただし初心者の方が「お得そうだから」と安易に手を出すのはとても危険です⚠️
初心者におすすめの資産形成は?
まずは外貨建て預金のような高リスク商品ではなく、以下のような安全な資産形成から始めるのが安心です。
- 積立NISA・iDeCo → 国の制度を活用しながら、世界の株式に分散投資
- 国内の定期預金・国債 → 利回りは低いけれど安全性は抜群
- インデックス投資 → 少額から始められ、長期的に資産を増やしやすい
まとめ
外貨建て預金は一見「高金利でお得」に見えますが、
- 為替の変動で元本割れする可能性
- 預金封鎖や政治リスク
- 日本の銀行経由だと為替手数料が重くのしかかる
といったリスクを抱えています。
「金利が高い=安全に儲かる」ではありません。大切なのは短期的な金利に惑わされず、自分に合った安全な資産形成を選ぶことです。
初心者の方は、まずは国内でできる仕組みからスタートし、徐々にリスク分散を意識して投資の幅を広げていきましょう✨
この記事を通じて「外貨建て預金って本当に必要?」と立ち止まって考えるきっかけになれば嬉しいです😊